拠点・施設大日本印刷(DNP)は20日、米国ペンシルバニア州のピッツバーグ工場でバーコード用熱転写インクリボンの生産設備を増設し、生産リードタイムの大幅な短縮を図ると発表した。これにより、北米・中南米で競争力強化を目指す。投資額は1000万米ドル(8億円)で、来年5月に稼働を開始する。
熱転写インクリボンは、物流や製造の現場でバーコード用に需要が増加。特に北米・中南米の使用量は世界のおよそ4割を超えており、今後も拡大が見込まれるとして、生産能力を引き上げることにしたもの。
熱転写インクリボンの製造は、フィルム基材に転写材料をコーティングして「ジャンボロール」を製造する工程と、製品サイズに合わせた断裁やパッケージングなどの後加工を行う工程がある。
DNPは、北米・中南米市場の需要に対して、主にピッツバーグ工場で生産しているが、生産能力の関係から日本の工場で製造したジャンボロールをピッツバーグ工場に輸出することで対応していた。
今回の増強ではコーティング工程の生産設備を増強し、生産能力を2倍に高めることで、ピッツバーグ工場での一貫生産体制を強化し、生産リードタイムの大幅な短縮を実現する。
■ピッツバーグ工場の概要
運営会社名 |
DNP IMS America Corporation |
所在地 |
1001 Technology Drive, Mt. Pleasant, PA 15666-1706, United States |
設立 |
1994年 |
延床面積 |
約14千m2 (増設後) |
生産能力 |
約55百万m2/月 (増設後) |