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トヨタなど4社、ハイブリッド車用ニッケル水素電池の原料化を開始

2010年10月27日 (水)

話題トヨタ自動車、豊田ケミカルエンジニアリング、住友金属鉱山、プライムアースEVエナジーの4社は27日、共同で使用済みの「ハイブリッド車用ニッケル水素電池」に含まれるニッケルを、電池原料として再資源化するリサイクル事業を開始したと発表した。

 

含有ニッケルの高度な選別・抽出技術を開発したことにより、直接、ニッケル製錬工程への原料投入が可能となり、ハイブリッド車用ニッケル水素電池から、再びハイブリッド車用ニッケル水素電池に戻す、”電池to電池”リサイクルを実現した。

 

これまで、販売店や解体事業者などで回収されたハイブリッド車用ニッケル水素電池は、還元処理を行い、ニッケル含有スクラップをステンレス原料としてリサイクルしていた。

 

トヨタは、量産化に対応した高精度原料化リサイクル施設を豊田ケミカルと協力して立上げるとともに、電池原料のニッケル精製で住友金属鉱山の協力を得ている。また、最終製品となるハイブリッド車用ニッケル水素電池製造では、品質確保の面でプライムアースEVエナジーの協力を得ており、4社共同で、世界初の電池原料化リサイクル事業をスタートさせた。

 

ハイブリッド車用ニッケル水素電池の回収には、「トヨタHV引取受付センター」を設置して回収促進を図り、輸送は部品補給の帰り便トラックを活用。これにより、CO2削減にも配慮して環境負荷低減を図る。トヨタでは今後「資源循環システムの海外への展開」を検討する。