ロジスティクス能登半島地震をめぐって、ドローン事業者のエアロネクスト(東京都渋谷区)は8日、ドローン関連5社で、石川県輪島市で、ドローンによる捜索や被災状況の確認、物資輸送などの初期災害時支援活動を行った、と発表した。同市の要請を受けたもので、業界団体の日本UAS産業振興協議会(JUIDA)の指揮のもとで実施した。
参加したのは他に、いずれもドローン事業を手掛けるACSL(東京都江戸川区)、NEXT DELIVERY(山梨県小菅村)、ブルーイノーベーション(東京都文京区)、Liberaware(リベラウェア、千葉市中央区)の4社。
被災地の能登半島全域では、地震発生の翌1月2日に、ドローンをはじめとした無人航空機の飛行が原則禁止とされ、以後、ドローン飛行させる際は国か地方自治体、現地の災害対策本部の要請が必要になったという。
これを受けて、同4日には輪島市からJUIDAに支援要請が入り、ブルーイノベーションに協力が要請された。5日にはリベラウェア、ACSL、エアロネクトの各社にも協力が要請された。6日から8日にかけて、NEXT DELIVERYを含む5社が順次、支援活動を始めたという経緯だ。
具体的な活動としては、8日から11日にかけて、孤立地域への物流専用ドローンによる医療物資輸送が行われた。孤立地域避難所への輸送ルートの調査検討を行った後に、孤立地区2か所に物流専用ドローンAir Truckで、ドローン配送を実施した。計40人以上の処方箋のほか、カイロや紙おむつなどの必要品を配送したという。
また、地滑りの兆候がある地域での調査も行われた。地震後、地滑りの可能性があるとして避難勧告が出ていた地域で、ドローンの補助者なし目視外飛行(レベル3相当)で、上空から地表面を撮影した。地割れの全体像を把握でき、初期調査に寄与したという。
そのほか、自衛隊と連携して孤立地域の情報収集や、倒壊リスクのある大型商業施設の現状調査などにドローンが活用された。
エアロネクストなどは、「実際の被災現場におけるドローンによる災害支援活動は前例が多くなく、この度の活動により改めてドローンの有用性が確認された」としている。
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