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オークラ輸送機、PALTAC自動開梱装置を製造販売

2024年3月26日 (火)

サービス・商品オークラ輸送機(兵庫県加古川市)は25日、化粧品・日用品や一般医薬品の大手卸であるPALTAC(パルタック)と、段ボールケースの天面(上ぶた)切断装置の実用化に向け技術提携(ノウハウライセンス契約)を締結したと発表した。パルタックが開発した段ボールケースの自動開梱装置をオークラ輸送機が製品化し、製造・物流現場の省人化を推進するソリューションとして提供する。

製造や物流の現場では、段ボールケースで入荷した材料や製品を取り出す開梱は自動化が遅れており、人がカッターで天面のテープを切断しながら開梱し、ケース内の物品を取り出すなど、非効率で、ケガや物品を傷付けたりするなどの課題や、人手に頼る状況となっていた。

パルタックでは、この重労働ともいえる開梱作業を機械化するため20年以上前から独自に研究開発を進め、自動開梱装置を自社の物流センターに導入してきた。さらに、より多種多様なサイズや形状のケースの開梱に対応するロボットハンドを用いた新しい自動開梱装置の開発も実現し、物流センターで運用されている。

こうした成果をパルタックでは、自動化を検討している他企業へも幅広く提供し、自社のみならず業界全体への貢献を目指しており、その技術やノウハウをオークラ輸送機が製品化し市場投入していくことで合意したもの。

▲ロボットハンドを使用した新型自動動開梱装置(出所:オークラ)

自動開梱装置は、ケース天面を切り落とせるカッター刃をロボットハンドに装着し、ロボットアームが人に代わって切断していく。パルタックが独自開発したカット機構により、ケース天面を確実に切り落とし、ケース内の物品を傷付けることなく、高速で多種多様なサイズや形状のケース天面のカットができることが大きな特長となっている。装置はカッター刃付きロボットハンド、ロボットアーム、供給コンベヤでシステム構成し、切断した天面の自動除去機構や替え刃のオートチェンジ機構も備え、処理能力は毎時400ケースとしている。

同社は、手作業主体で行う段ボールケース開梱作業の自動化を実現する自動開梱装置は新たなソリューションとしての需要が見込まれるとともに、人手不足対策、従業員の危険作業からの回避、物流の2024年問題の解決策など、社会的な課題解決にも貢献するとしており、汎用モデルとして製品化、販売するため、パルタックの物流センターで稼働する装置に改良を加えて、10月1日の販売開始を予定している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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