調査・データ流通経済研究所(東京都千代田区)は4日、米の味にこだわり銘柄米を選ぶ消費者は全体の3割を超えるとの調査結果を公表した。同研究所は、米の小売価格の下げ幅が下がっているのは、あえて銘柄米を購入する人が3割以上いることも要因の一つではないかとしている。
研究所では、今月1、2日の両日、インターネットを通じて、備蓄米に関する消費者の意識調査を実施した。調査対象は首都圏の1都3県と大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、福岡県に住む、米を週に1回以上食べるなどする男女で、1132人から回答があった。
調査結果によると、備蓄米を購入した経験のある人は39.5%で、購入していない人が6割を超えた。これから新米が流通するまでの間に最も購入したい米については、銘柄米が32.8%で最も多く、ついで備蓄米が29.3%、ブレンド米が26.3%の順だった。
それぞれ、理由についても複数回答で聞いたところ、銘柄米と答えた人は「味が良い」が78.2%を占めた。次いで「好きな銘柄や産地が決まっている」が22.9%だった。
一方、備蓄米と答えた人は「価格が安い」が79.5%を占め、次いで「価格と味のバランスが良い」が33.4%だった。
また、今年産の新米について、買いたいと思う価格を尋ねたところ、「3000~3500円」が29.6%で最も多く、次いで「3500~4000円」の28.3%、「4000円以上でも買う」と答えた人も18.3%だった。
3500円以上でも買うという人が46.6%を占める一方、「3000円未満でないと買わない」は22.9%にとどまった。
農林水産省によると、7月21日から27日までの1週間にスーパーで販売された米の平均価格が5キロ当たり3625円と、前の週より40円値上昇するなど、米の価格に下げ止まりの傾向が見られる。
これについて研究所では、あえて銘柄米を購入する消費者が一定の割合で存在するため、備蓄米の割合が伸びていないほか、備蓄米を購入した消費者のうち、食味に満足できない一部の人々が銘柄米に回帰したためだと分析している。
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