環境・CSR大型蓄電池の製造、販売を手掛けるパワーエックスの完全子会社、海上パワーグリッド(東京都港区)は23日、現在開発中の電気運搬船の派生モデルとして、短距離で穏やかな海域での運用に最適なバージ船「Power Barge」(パワーバージ)のコンセプトを発表した。蓄電池技術を活用して、海上電力輸送を可能にすることを目指している。
パワーバージは、全長約81メートル、載貨重量約6000トンに及ぶ大型バージ船。日中に太陽光発電などにより生成された余剰電力を、都市部などの電力需要地へ送電する役割を担う。
パワーエックス社製のコンテナ型リン酸鉄リチウムイオン蓄電池が96個搭載されており、これで最大240メガワットアワーの電力を運ぶことができる。この量は、約2万4000世帯が1日に消費する量に相当するという。
現在設計中の電気運搬船「Power Ark」(パワー・アーク)と将来展開予定のパワーバージを戦略的に併用することで、運用効率と経済性の向上を図り、国内における海上送電ミッションの実現を目指す。