
▲授与式の様子(出所:上野トランステック)
認証・表彰上野グループの海運会社である上野トランステックは6月19日、ヤンマーパワーテクノロジーおよび三井E&S造船と共同で研究開発を行った、液化水素を燃料とするオイルタンカーの設計において、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)から基本設計承認を取得したと発表した。この設計は、日本財団の助成事業「水素エンジン大型内航タンカー開発とゼロエミッション船実証」の一環であり、オイルタンカーで液化水素を燃料とする設計としては世界初の承認となる。
この新しいタンカーは、5000キロリットル型の白油船で、機関室に水素エンジンを搭載可能な設計となっている。液化水素を主燃料とすることで、従来の燃料よりも多くの水素を貯蔵可能とし、クリーンエネルギーとしての利用が期待されている。水素燃料の搭載量は、一般的な水素燃料電池自動車のおよそ2500台分に相当する。さらに、極低温である液化水素を主燃料とし、ClassNKが定める「代替燃料船ガイドライン-D部」に適合する設計となっている。
このオイルタンカーは、電気推進の主機として水素焚エンジン発電機を搭載し、常時発生するボイルオフガスを活用した燃料電池発電も可能な設計である。この設計により、タンカーとしての効率性と環境性能が大幅に向上することが期待されている。具体的には、低温液体を輸送・貯蔵する際に外部からの自然入熱により気化するガスを活用することで、エネルギー効率を最大化する。
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