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川崎重工、液化水素運搬船用に世界最大の格納設備

2021年5月7日 (金)

荷主川崎重工業は6日、大型液化水素運搬船に搭載する世界最大容積の貨物格納設備を開発するとともに、日本海事協会から設計基本承認(AiP)を取得したと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業の一環として開発したもの。

格納設備の直径は43メートル。1基当たりの容積は4万立方メートルで、大型LNG船の格納設備と同等という。同社は4基を搭載した大型液化水素運搬船を、2020年代半ばに実用化する考え。

新たに開発した設備は、マイナス253度に冷却して体積を800分の1に縮小した液化水素を、大量に海上輸送するためのもの。同社が世界に先駆けて建造した1250立方メートル型液化水素運搬船「すいそふろんてぃあ」の設計・建造技術などを活かして開発したという。

同設備には、外部からの侵入熱によって発生する「ボイルオフガス」を低減するために、最新の断熱システムを採用。また、自然発生したガスは船舶の推進燃料として利用し、二酸化炭素排出削減に寄与するという。