環境・CSRオリックスは8日、連結子会社の三徳船舶(大阪市港区)を通じて、常石造船(広島県福山市)の最新型環境対応船であるメタノール燃料ばら積み貨物船「KAMSARMAX」2隻と、大島造船所(長崎県西海市)のばら積み貨物船1隻を発注したことを公表した。オリックスグループとして、メタノール燃料船の発注は今回が初めて。

▲「KAMSARMAX」のイメージ図(出所:オリックス)
KAMSARMAXは、メタノールを燃料とするばら積み貨物船で、重油も使用できる2元燃料船。メタノールの使用および船型開発などにより、常石造船の従来船と比較してCO2排出量が15%少なく、大気汚染物質である硫黄酸化物の排出を95%削減できる。
現在、メタノールの製造には天然ガスなどの化石燃料が用いられているが、将来的には、CO2と再生可能エネルギー由来の水素から作られたグリーンメタノールを使用することで、運航時のCO2排出量は実質ゼロとみなすことが可能になる。
2023年、国連の専門機関である国際海事機関(IMO)は国際海運からの温室効果ガス(GHG)排出削減目標を「50年ごろまでにGHG排出量ゼロ」へと強化しており、同目標達成のために、30年までに国際海運におけるゼロエミッション燃料などの使用割合を5-10%とする目標が新たに策定されるなど、環境対応船への需要が高まっている。オリックスおよび三徳船舶は、第三者保有船のアセットマネジメントサービスの拡充を視野に、メタノール燃料船を含む環境対応船の運航管理ノウハウなどを獲得し、海運業界全体の脱炭素化に貢献するとしている。
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