サービス・商品日本電気(NEC)は9日、同社の棚定点観測サービスが日本自動認識システム協会(JAISA)主催の2024年度「第26回自動認識システム大賞」で大賞を受賞したと発した。表彰式は9月11日に開かれる。自動認識システム大賞は、自動認識技術やシステムの発展と普及・啓発を目的に、同協会が主催するもの。
棚定点観測サービスは、定点カメラの映像からAIが自動で商品棚の陳列状況を把握し、商品の補充や前出しが必要な棚の情報を店舗従業員に通知する。NEC独自のAI技術を使い、商品棚の画像を基に棚割情報や商品の充足度合を抽出・分析している。
従来、画像から売場状態を検知するには、売場ごとの画像を大量に収集し、AIに学習させなければならず、長い準備期間が必要だった。しかし、NECは独自のAIエンジンと学習方式を開発し、AIモデル作成の時間を短縮しながら、検知精度も向上させた。また、現場での活用を第一に考え、作業との親和性の高いアプリケーションを作成。パソコンやスマートフォンアプリから情報を確認できるだけでなく、店舗のインカムとも連携できる。
また、自動で棚内の商品位置(棚割)を特定する「棚割自動判定機能」も搭載しており、スマホで商品棚を撮影し、その画像をクラウドサービスに送信するだけで、棚割が自動で解析される。解析結果は定点カメラの画像に引き継ぐことができ、その後の充足率検知や品出し通知にも活用できる。
現在、このサービスはスーパーマーケットを中心とする小売店に導入されているが、最小限の補充工数で欠品を防止でき、売上向上にも寄与するとの効果も確認されている。今後は棚割やフェース数(同一商品の陳列数)の分析といった機能も追加するなど、さらなる利便性向上を図る。
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