環境・CSR機械関連企業の木村化工機(兵庫県尼崎市)は28日、持続可能な航空燃料SAF(サフ)の原料用バイオエタノールを蒸留する際のCO2排出をゼロにする新型「ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」を発明したと発表した。同社は、同装置のシステムとシミュレーションプログラムを開発し、特許出願した。
同装置は、従来機と同様にボイラ蒸気を不要とし電力のみで蒸留を行い、ヒートポンプが装置から排出される低温レベルの熱を回収し、有効エネルギーとして再利用する。
同社は同装置において、従来機より回収率を上げるために同社独自の新システムを開発し、開発したプログラムによる性能シミュレーションでは、理論回収率99%を達成し、同時に製品当たりの消費電力量を0.7キロワット時へと大幅に削減した。また、再生可能エネルギー由来の電力使用により、CO2排出量がゼロになる。
現在、国内のバイオエタノール自給率はほぼゼロで、海外からの輸入に頼る状態だが、同装置の発明により、輸入品よりカーボンニュートラルで安価な国産バイオエタノールの生産が期待できる。一例として、食料と競合しない木質系バイオマスのパルプ、稲わらや麦わら、ソルガム(モロコシやタカキビとも呼ばれる穀物)などの草木系ソフトセルロース原料からバイオエタノールを製造する技術がある。
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