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マクニカ、手軽な国際貨物追跡システムを開発

2024年9月9日 (月)

サービス・商品半導体や電子機器の開発、販売を手掛けるマクニカ(横浜市港北区)は9日、ワールドワイドでシームレスに車両や貨物の位置追跡と状態監視が可能なクラウドサービス「Macnica Tracks」(マクニカ・トラックス)を開発したと発表した。10月下旬の販売開始を予定している。

▲「Macnica Tracks」構成図(クリックで拡大、出所:マクニカ)

マクニカ・トラックスは、同社が開発したクラウドサービスとダッシュボード、クアルコム(アメリカ)の携帯電話通信技術を使ったトラッカーデバイスで構成され、デバイスで取得したセンサーデータはダッシュボードやAPI経由で顧客に伝えられる。モニタリング端末には、位置や温湿度、衝撃、落下、開封などの状態監視が可能で、海外200か国以上で使える「QTS110」と、位置情報に特化したカードサイズの小型・薄型版の「QTS112」の2機種があり、用途に合わせて選べる。

QTS110は低消費電力・長時間バッテリーを備えており、100日以上連続動作が可能なため長期間輸送にも対応。Wi-Fiや基地局、GNSSを活用したハイブリッドな測位方式で、あらゆるエリアで位置を特定できる。QTS112は今までトラッキングが困難だった小包や封筒に入れても追跡ができるのが特徴となっている。

これらによって、顧客は車両や貨物の位置だけでなく、温湿度や気圧、照度などのセンサーデータ、貨物への衝撃や落下・開封などのイベント情報を、クラウドを通じてオリジナルのダッシュボードで、リアルタイムに確認できる。API連携によって、自社システムへの統合も可能になっている。

近年、医薬品向けのGDP対応、食品向けのHACCP(ハサップ)対応など、コールドチェーン市場での温度管理への要求は年々厳しくなっており、輸送工程でのモニタリング体制が重要となっている。また、国際物流の現場では、高額商品だけでなく、食品や生活消耗品などの盗難被害が増加しており、低価格帯の貨物向けにも導入可能な低コストの位置追跡システムのニーズが高まっている。

こうした課題に対応するため、同社は物流企業やフォワーダー、3PLなどの事業者の協力で実証実験を進め、サービスを開発した。同社は今後、あらゆる貨物、資産の追跡を含むアセットトラッキング市場への参入も目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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