調査・データグローバルインフォメーション(川崎市麻生区)は6日、世界のサプライチェーン(SC)管理市場の動向をまとめた、BlueWeave Consultingの市場調査レポート「サプライチェーン管理市場- 世界の規模、シェア、動向分析、機会、予測レポート、2019-2030年」を発売した。世界のサプライチェーン管理(SCM)市場は2030年までに年平均12.1%成長し、495億ドル規模に達するとしている。
レポートによると、SCM市場は23年に239億ドル規模に達しており、30年には2倍以上に成長する。特に電子商取引(EC)分野の成長が市場に大きな影響を及ぼしている。
インターネットやデジタル決済の普及、消費者行動の変化に後押しされ、ECが世界的に拡大し続ける中、企業はより迅速でコスト効率に優れ、信頼性の高いサービスを提供する必要に迫られている。このことから、倉庫管理システム(WMS)や輸送管理システム(TMS)といったSCM関連のシステムや、在庫レベルのリアルタイムな可視化、需要予測分析などのサービスは、企業にとって欠かせないツールとなっている。
このため、今後もSCMへの投資は小売業とECで高水準を維持するとし、世界市場で最大規模の業種になると予測している。
また、自然災害や新型コロナ禍、ヨーロッパや中東での緊張の高まりなどは、世界的なSCの弱さを浮き彫りにしており、企業はリスク管理やシナリオプランニング、不測の事態への機敏な対応といった対策を求められている。
特に国家間の政治的緊張や貿易紛争、制裁などの地政学的リスクは、原材料の調達や製造、輸送経路に不安定さをもたらし、SCの効率とコストに影響を与える。企業はこうしたリスクに対応するため、サプライヤーの多様化、代替輸送ルートの確保、リスク管理戦略の強化が欠かせない。こうしたことから、企業は地政学的リスクを軽減するために、リアルタイムの可視化、予測分析、機動的なSCオペレーションを実現するシステムやサービスを求めており、地政学はSCM市場での技術革新の原動力にもなっていると指摘している。
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