ロジスティクスキャセイ(香港)の航空貨物事業「キャセイカーゴ」は1日、テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港(米アラスカ州)で航空貨物ターミナルを運営するノースリンク・アビエーションと長期契約を締結したと発表した。これにより、キャセイカーゴは2025年10月より最先端の設備を備えた同空港内の航空貨物ターミナルと保証された駐機スポットを使用することとなり、給油による寄港に大きな強みを発揮する。
同空港は、太平洋横断路線で運航するボーイング747貨物機がテクニカルランディング(給油のみの目的での着陸)の際に使用する空港。同契約により、キャセイカーゴは、米国に輸送する貨物の通関手続きが可能な貨物ターミナルの使用権を得ることになる。さらに、地上牽引車を使用せずに航空機が駐機・出発できるパワースルー式ハードスタンド11基や、プッシュバック式ハードスタンド4基(いずれも駐機スポット)の使用も可能となる。また、各駐機スポットには、デュアルハイランド給油システム・地上の安全性を向上するための照明塔・再生可能エネルギーを使用する地上電源装置が設置されており、特に冬季の運航回復に欠かせないインフラの確立と、除氷液の再利用も重要な点だという。
キャセイカーゴは現在、空港当局が提供する駐機スポットを他の航空会社と共有しながら使用しているため、悪天候による混乱で駐機スポットが閉塞された場合は迂回やフライトキャンセルの可能性があったが、駐機スポットを確保することにより、同空港の運航で避けられない冬の悪天候による混乱を最小限に抑え、スケジュールの安定性の強化が可能となる。
また同契約は、キャセイカーゴのサステナビリティ(持続可能性)への取り組みを反映するもので、従業員の安全性を向上するとともに、出発前に使用された除氷液を回収して再利用することで、除氷液がクック湾の重要な環境水域への流入を防ぐことにも貢献するとしている。
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