荷主伊藤忠商事は23日、伊藤忠エネクスと共同で、米国ネブラスカ州で非食用原料の次世代バイオディーゼル製造事業に出資・参画したと発表した。
フリント・ヒルズ・リソーシズ・リニューアブル社とバイオ燃料製造技術ベンチャーのベネフューエル社(テキサス州アーヴィング市)が、ネブラスカ州ビアトリス市で立ち上げる年産5000万ガロンの次世代バイオディーゼル製造事業に出資・参画したもので、このプラントの生産量だけで、現在の米国バイオディーゼル生産量の5%に相当する。
これまでのバイオディーゼル製造技術では、原料油脂中に含まれる遊離脂肪酸が、油脂をバイオディーゼルに変換する際の阻害要因となることから、高コストな精製工程を用いて取り除く必要があった。
ベネフューエルが持つ中核技術を用いることで、簡単なプロセスで遊離脂肪酸も油脂と同時にバイオディーゼルに変換することができることから、エタノール工場から出る低質コーン油や廃食油、牛脂などの動物油脂、非精製油などの非食用原料を使用することが可能になる。
一般的に、原材料はバイオディーゼル製造コストの70%から90%を占めることから、ベネフューエルのバイオディーゼル製造技術は、高い優位性を持っている。