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関光汽船、フェリー混載輸送がアパレル業界で広がり

2024年11月11日 (月)

ロジスティクス長距離フェリーを運航する関光汽船(山口県下関市)は11日、東京九州フェリー(新門司港-横須賀港)を利用した関東向け輸入貨物が、アパレル製品を輸入する商社の間で急速な広がりを見せていると発表した。

同社によると、豊島(名古屋市中区)やMNインターファッション(東京都港区)、ヤギ(大阪市中央区)など、業界を代表する商社が、同社の国内フェリー輸送を活用しており、物流業界が直面している「2024年問題」解決策の一つとして評価が高い。また、従来の道路を使ったトラック輸送と比較した場合、大幅なCO2排出量の削減が期待できる。

同社が取り組んでいる「輸入貨物と国内フェリー混載輸送」では、中国・太倉港からの「蘇州下関フェリー」や山東省エリアからのトランシップで下関港に入港した複数の顧客の輸入貨物をトレーラーに積載。車両ごと東京九州フェリーに積み込み、新門司港から横須賀港まで、車両ドライバー不在の無人航送によって輸送する。その後、横須賀に到着した荷物の仕分けを行い、関東圏各地へ配送する。

輸送にフェリーを使うことでCO2の排出量は、下関港から関東へ輸送した場合は約70%、大阪港から関東の場合は約40%の削減が可能となる。また、リードタイムもトラック輸送と遜色なく、下関入港日の2日後には関東圏へ配送できる。

最も早い21年11月から東京九州フェリーを利用している豊島では、利用量が開始当初から2.75倍に増加。今年は、下関港に入港した関東向け納品貨物の7割でフェリー輸送を利用している。CO2の排出削減量は22年度で57トン、23年度で70トンにのぼった。

MNインターファッションも下関で荷揚げた関東向け貨物の4割がフェリー輸送となっており、今年の1月以降だけを見ると7割近い利用率となっている。

ヤギも輸送時に排出されるCO2を削減するため、大阪港から陸送で関東へ向かっていた輸送ルートを、下関から関東へのフェリー輸送へと変更するなどフェリー輸送の導入を進めている。

同社では「今後、顧客の増加によって共同輸送が実現すれば、物流コスト削減と環境負荷軽減を両立する新たなモデルケースとなる」とし、輸送量の拡大に努めている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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