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カネカ、潜熱蓄熱材を改良、蓄熱量倍増

2013年7月4日 (木)

メディカルカネカは4日、子会社の玉井化成(北海道小樽市)が、自社従来品の「パッサーモP20」を改良して蓄熱量を倍増させた潜熱蓄熱材「パッサーモF20」を今月から発売すると発表した。

断熱性能を持つ発泡スチロール製容器と組み合わせた温度管理輸送容器「TACPack」に使用することで、15度から25度の温度帯を維持できる時間が、80時間から150時間へと2倍に伸ばすことが可能になった。

治験薬や特殊薬品・検体など医薬・医療分野を中心に、温度管理を伴う輸送へのニーズが増加しており、同社は「今後は再生医療やバイオ医薬市場の拡大に伴ってさらに需要が拡大する」とみている。

リーファーコンテナ(冷凍・加温機械式コンテナ)や、定温管理ができる輸送車は、輸送量にかかわらず1台・1車チャーターが必要で、チャーター料はドライコンテナやドライ車に比べてコストが高いという問題があった。

潜熱蓄熱材を利用した温度管理輸送容器では、任意のパッケージサイズを提供することで、ドライコンテナ、ドライ車の輸送が可能となり、物流コストの低減につながるとしている。

玉井化成は、断熱容器と組み合わせた定温輸送用梱包資材分野で2016年度に売上10億円を目指す。