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JR貨物が輪軸交換を誤った貨車を運行

2024年12月13日 (金)

国内鉄道車両の輪軸組み立て作業で、検査結果を差し替えるなどの不正があった問題を受け、輪軸の交換作業を進めている日本貨物鉄道(JR貨物)は13日、輪軸の交換個所を誤ったまま作業を終了した車両を運行させていたと発表した。車両の走行中に作業内容の誤りに気付き、車両の運行を停止した。事故などはなかった。

同社によると、交換作業の誤りがあったのは、11月14日に墨田川機関区(東京都荒川区)で輪軸の交換作業を行った車両1両で、交換すべき第1軸と第3軸ではなく、第3軸と第4軸の交換を行っていた。交換作業を行った際、作業指示者の指示内容を作業担当者が誤解したことと、作業指示者や現場管理者が作業終了後に十分な確認をしていなかったのが原因だとしている。

交換作業後、取り外された輪軸は川崎車両所(川崎市川崎区)で確認が行われることになっており、確認作業の中で交換する輪軸が誤っていることがわかった。これを受け、同社は12月11日、青森県内を走行していた同車両を東青森駅に停車させ、臨時の切り離し作業を行った。切り離し後、車両を点検したが、損傷などはなく安全を確認した。

また、同車両は輪軸の交換後、11月17日から12月11日まで、函館線や東北線、東海道線、山陽線を走行していた。

同社では、鉄道車両の横軸組み立て作業をめぐり、輪軸を車輪や歯車に圧入する作業で、圧入力が基準値を超過していた場合、検査結果データを基準値内のデータに差し替えていたことが判明。問題の発覚を受け、同社は不正があった車両の輪軸交換作業を続けている。

同社によると、これまでに交換作業を行った他の445両については、正しく交換作業が行われていた。今後、再発防止策として、輪軸交換作業時には、交換する輪軸の固有番号を実際に確認するほか、取替作業の終了時、報告された帳票と担当部署が管理するシステムに登録された内容を照合するなどチェックを強化するとした。

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LOGISTICS TODAY編集部
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