ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日立電線、液晶用COF事業から撤退

2010年11月29日 (月)

産業・一般日立電線は29日、半導体チップを接続するために電子回路をテープ状の材料に形成したサブストレート事業(TAB事業)のうち、液晶表示用ICチップを搭載する2層基材を用いたパッケージ材(液晶用COF)の開発・製造・販売から撤退すると発表した。

 

液晶用COFの開発・製造を行う連結子会社、日立電線フィルムデバイスの従業員は、撤退の進捗に合わせて「原則、日立グループ内で配置転換を行う」こととし、雇用を維持していく方針。また、日立電線フィルムデバイスは存続させることを前提に、同社グループ全体での活用を検討していく。

 

同社グループの液晶用COFは日立電線フィルムデバイスに生産集約するとともに、6月には希望退職者の募集、コスト削減、役員・管理職などの報酬・給与の削減措置継続などの経営合理化施策を実施し、業績の改善に努めてきた。しかし、今夏以降の液晶用パネルの在庫調整により、足下の需要が急激に落ち込んでいるほか、価格下落も進み、採算の確保が困難な状況が続いている。また、今後も受注回復の見通しが立たないことから「事業の継続は難しい」と判断した。