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運転手不足でタクシー会社の倒産急増、TDBまとめ

2025年1月9日 (木)

調査・データ帝国データバンク(TDB)は8日、昨年1年間のタクシー会社の倒産・廃業件数が過去最多となり、人手不足が理由の倒産が目立つとのレポートを公表した。深刻なドライバー不足で車両の稼働率が低下しているうえ、燃料費の高騰も経営に追い打ちをかけているという。

同社によると、2024年1年間のタクシー業の倒産(負債1000万円以上、法的整理)は35件、休廃業・解散は47件で、計82のタクシー事業者が市場から退場した。23年の63件から30.2%増となり、これまで最多だった19年の73件を上回った。

また、24年の倒産35件のうち、少なくとも4割以上がドライバーなどの「人手不足」が要因だった。これまでは年間1、2件前後の発生にとどまっていたが、深刻化するタクシードライバー不足と、タクシー車両の稼働率低下が経営の課題となっていることが浮き彫りになった。

国土交通省によると、全国のタクシー会社で働く運転手の数は、23年3月末時点で22万人と、コロナ禍前の19年3月末に比べて約2割減少。同期間の法人タクシーの保有車両数の減少率は1割未満で、車両に比べ、ドライバーの数が急速に減少している。同社は、こうした状況に、燃料となるプロパンガスの価格高騰が重なり、経営をあきらめるタクシー業者が増加したと分析している。

最近は「夜の長距離やチケットの需要が回復した」という声が聞かれるものの、「週末などは配車依頼に応えられない」といった悩みも聞かれ、ドライバー不足による利用客の取りこぼしをどう防ぐかが、経営上の課題となっている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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