ロジスティクスヤマト運輸は21日、「クロネコゆうパケット」の全国発売開始と、「ネコポス」による全国翌日配達の継続を発表した。ヤマトグループは2024年1月31日に「クロネコDM便」を終了し、翌2月1日からは日本郵政グループとの協業による新サービスとして、日本郵便の配送網を活用し、ヤマト運輸が取り扱う冊数の全量を同社に委託する形で配達を行う「クロネコゆうメール」を全国で発売。
さらに23年10月から始動していた新サービス、クロネコゆうパケットについては、これまで段階的に日本郵便への配達委託を進めてきたが、25年2月1日から全国規模で利用できるようになる見通し。クロネコゆうパケットは3日から1週間程度で届け先の郵便受けに投函し、小型荷物をより安価に送付できる選択肢として利用を促す。
一方で、ヤマトグループは「宅急便と同様の速度で商品を送りたい」というニーズに応えるため、ネコポスの全国翌日配達(一部地域を除く)を継続する。当初、25年2月1日からクロネコゆうパケットの翌日配達を開始すると案内していたが、これを見送り、ネコポスによる従来の翌日配達サービスを継続する方針を明確にした。
今回の発表に先立ち、ヤマト運輸と日本郵便は薄型荷物の配達委託を巡って対立が生じ、訴訟にまで発展している経緯があると報じられていた。両社は25年2月までにクロネコゆうパケットの配達を全面的に日本郵便に委託することで一度は合意したものの、その後ヤマト運輸が計画の見直しを申し入れ、委託停止期間を提案したため、日本郵便が反発して損害賠償を求めるなどの動きに至ったとされる。その時点でも、ヤマト側は翌月以降も日本郵便への委託を続けるとしており、対立の構図を抱えながらもサービスの維持を図る姿勢が示されていた。
薄型荷物配送サービスをめぐる日本郵便との協業や対立は依然として続くが、今回の発表を通じて、ヤマトグループはサービス利用者の利便性確保と配送体制の提供を重視する方針を改めて示した形だ。
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