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パナソニック、使用済み家電の鋼板リサイクルを開始

2013年8月2日 (金)

ロジスティクスパナソニックは2日、東京製鉄(東京都千代田区)と共同で、使用済み家電製品から発生する鉄スクラップをリサイクルし、自社グループの製品材料の鋼板として使用する鋼板の資源循環取引スキームを開始した、と発表した。

同社では、「鉄資源は鉄スクラップを原料とする電炉鋼板の活用が重要になる」として、リサイクルの取り組み拡大を掲げていたが、価格・納入面での安定調達が課題となっていた。

必要な品質性能を確保するため、これまでは電炉鋼板の薄肉化、皮膜耐食性向上、プレス加工性の向上など材料を開発し、洗濯機、照明器具、実装機、溶接機などに採用してきた。

今回の取り組みでは、電機業界で初めて、家電リサイクル工場の使用済み家電製品から回収した鉄スクラップを東京製鉄に納入し、製造された電炉鋼板を安定的な価格で購入し、再び製品へ使用する資源循環取引スキームを開始した。

具体的には、グループ傘下の家電リサイクル工場「パナソニックエコテクノロジーセンター」(兵庫県加東市)で回収・処理した家電製品由来の鉄スクラップを東京製鉄岡山工場に納入し、同工場で電炉鋼板に加工後、パナホームが調達、建築用鋼板(天井材)として7月から使用を開始した。

資源循環取引スキームでは、パナソニックエコテクノロジーセンターが出荷する鉄スクラップ価格、東京製鉄から調達する電炉鋼材の購入価格を両社で協議した支給スクラップの変動ルールに基づいて取り決めることで、調達コスト面でも課題を解決した。

パナソニックでは「今後も高品位の鉄スクラップを安定的に東京製鉄に供給すると同時に、資源の有効利用と調達価格の安定化の見地から、グループでこのスキームの適用、拡大を図る」としている。