財務・人事川崎汽船は4日、2025年3月期通期連結業績予想を修正し、売上高は前回予想から200億円増の1兆500億円、経常損益は600億円増の3000億円、最終利益を600億円増の2950億円とそれぞれ引き上げた。営業損益は変わらず1060億円に据え置いた。上方修正は主に製品物流セグメントの通期業績予想の改善によるもの。
同日発表した第3四半期決算は、売上高が前年同月比12.5%増の8049億5900万円、営業利益が同31.5%増の922億4500万円、最終利益が283.1%増の2847億1100万円だった。なお主にオーシャン・ネットワーク・エクスプレスからの持分法による投資利益として1885億円を計上した。
製品物流セグメント(自動車船)は中東情勢の影響や一部地域で港湾混雑が継続したものの、効率的な配船計画と本船運航を推進し海上輸送台数は堅調に推移。
国内物流・港湾事業では、コンテナ船ターミナル取扱量、曳船事業の作業数および倉庫事業の取扱量がそれぞれ堅調に推移。国際物流事業では、フォワーディング事業における半導体関連や自動車関連貨物の荷量が回復傾向にあるものの検疫問題による寄港隻数の減少等の影響を受け、上半期比で一時的に取扱台数が減少した。
近海事業は前年並み。内航事業はフェリー輸送の稼働減や一部航路の減便により輸送量が減少した。コンテナ船で、北米向けの荷動きは堅調な個人消費や北米東岸での労使交渉決裂によるストライキ発生を懸念して船積み時期が前倒しされたことにより高水準で推移。喜望峰ルートの利用や港湾混雑により増加分が吸収されたことで全体の需給は大きく変動しなかった。
ドライバルクセグメントにおいて運航コストの削減や配船効率向上に努め前年同期比で増収増益。エネルギー資源セグメントは中長期の傭船契約のもとで順調に稼働し安定的に収益に貢献した。
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