国際A.P.モラー・マースク(マースク、デンマーク)は2日、2025年春のグローバル市場動向を発表した。米国の堅調な経済見通しと消費者信頼感の低下、中国の輸出増加と国内消費促進策、そして欧州の成長回復への期待を軸に、世界的なサプライチェーンに影響する主要トレンドを分析している。
同社は、米国の堅調な貿易需要を背景に、データ上では同国経済はことしも成長を続けると見込む一方、4か月連続で低下する消費者信頼感に注視する必要があるとし、地政学的な混乱への懸念を示した。この傾向は企業の在庫戦略に影響を与え、実際に2月には米国内で在庫水準の拡大が続いたとされる。同社は顧客の要望に応じて、従来は利用されていなかった地域での追加倉庫スペースの確保を進めており、物流の柔軟性向上に取り組んでいる。
また、中国においては、25年は輸出主導型経済から内需拡大へ転換する方針を示したことにより、国内ブランドの強化とともに、輸出の安定化やサプライチェーンの強靱化が期待される。一方、欧州ではドイツの財政拡張策により、域内経済の下支えが見込まれ、企業は今後の成長機会に対応するため、生産拠点と顧客拠点を組み合わせた倉庫運用の戦略的管理が求められているとしている。
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