国際APモラー・マースク(デンマーク)は3月27日、ケニアの切り花を輸出する輸送ソリューションについて公表した。
園芸はケニアの輸出の70%を占めており、輸出先の多くは主要な貿易相手国であるオランダ向けとなっている。従来これらの主な輸送手段は航空貨物だったが、コスト上昇などにより海上輸送に切り替えられていった。しかしすでに園芸製品をヨーロッパに海上輸送する航路を確立しているコロンビアなどの国々との厳しい競争に直面することとなり、競争力を高めるために取引量を増やしコストを削減することが重要となっている。
そこでケニアのナイバシャとモンバサ間の鉄道(SGR)を利用する方法が取られた。この鉄道線を冷却輸送用に最適化することで、道路輸送に比べて物流コストを大幅に削減、輸送時間を短縮し炭素排出量を削減することができる。この取り組みの重要な節目となったのは、オランダのウィレム・アレクサンダー国王とマキシマ王妃の公式訪問中の3月19日に行われた、冷蔵コンテナに入った切花の初の試験輸送だったという。
国王夫妻は鉄道による冷蔵コンテナ輸送の実証開発を目指す試験の一環として、切り花を満載した同社の冷蔵コンテナの輸送に立ち会った。花を積んだ冷蔵コンテナは鉄道でモンバサまで輸送され、その後海路でオランダ・ロッテルダム港に輸送された。ロッテルダム港はヨーロッパ最大の港であり同社の主要拠点でもある。この試験輸送はケニアからオランダの主要顧客への花の輸出を促進するための協力努力における大きな成果となったという。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com