調査・データアイルランドの調査会社、リサーチ・アンド・マーケッツ(Research and Markets)は7日、「冷凍食品市場の規模とシェア分析 – 成長傾向と予測レポート2025-2033」レポートを公開した。
世界の冷凍食品市場規模は2024年の2939億1000万米ドルから年平均成長率(CAGR)5.02%で成長し、2033年には4567億4000万米ドルに達すると予想されている。冷凍食品市場の成長に影響を与えている主な要因としては、消費者の健康志向やウェルネスへの関心の高まり、小売流通チャネルの急増、EC(電子商取引)部門の拡大、物流と製品保存における継続的な技術進歩の導入、利便性に対する需要の高まりなどが挙げられる。
世界中の大手企業は革新的な冷凍技術と環境に優しいパッケージを開発し、保存料を使わずに冷凍食品をより長く新鮮に保つことができるようになった。また都市部の労働人口の増加に伴い、調理済みのメニュー、スナック、野菜など、すぐに調理できる冷凍食品の需要が高まっている。多くの国の大手企業数社が、防腐剤を使わずに風味、栄養素、品質を維持する方法(急速冷凍など)の開発を推進している。
また、輸送の面では冷凍食品のリアルタイム監視と追跡を提供するために、世界トップクラスのスマートパッケージメーカー各社は、QRコード、無線周波数識別(RFID)、IoTセンサーなど、コールドサプライチェーンに最先端のテクノロジーも導入し、市場の成長を牽引している。
一方、市場の課題としては保管とサプライチェーンの管理がある。製品の品質を保つためには安定した冷蔵環境を維持する必要があるが、冷凍品の出荷には一定の温度を保証するための特別な設備が必要となる。遅延や設備の故障、保管施設などによってコールドチェーンが中断されると、製品の腐敗によるロスにつながる可能性がある。また配送ネットワークに遅延が発生すると市場投入までの時間が長くなり、製品の保存期間が短くなる可能性がある。さらに農産物や包装資材などの原材料費の変動を受け、生産コストの上昇によって直接影響を受ける可能性があると指摘する。
同社は冷凍食品市場の主要企業としてゼネラル・ミルズ(米国)、ユニリーバ(イギリス)、ネスレ(スイス)、タイソン・フーズ(米国)、ノマドフーズ(イギリス)、味の素、コナグラブランズ(米国)、クラフト・ハインツ(同)、マッケイン・フーズ(カナダ)、ホーメル・フーズ・コーポレーション(米国)を挙げた。
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