財務・人事水素エンジンの開発・販売を手掛けるスタートアップのi Labo(アイラボ、東京都中央区)は15日、第三者割当増資で出光興産と上組、TPR(東京都千代田区)、三芳エキスプレス(江戸川区)の4社から計8億円の資金を調達したと発表した。資金は水素エンジンの量産技術開発や研究施設「愛知碧南R&Dセンター」(愛知県碧南市)建設に充てる。
i Laboは独自の水素化コンバージョン(改造)技術を用いて既存のディーゼルエンジンを改良し、鉄道やトラック、発電機向けの水素エンジンの開発を進めている。研究拠点となる愛知碧南R&Dセンターはことし秋のオープンを予定している。
今後は、出資企業と共同研究や新たな製品の開発にも取り組んでいく。
出光興産は、i Laboが開発中のベンチ試験機や実機にエンジンオイルを提供し、両社で水素エンジンへの適合性を検証。その結果をもとに、水素エンジン向け専用エンジンオイルの開発を検討する。
上組とは大型重量車の開発に取り組み、港湾や物流現場に適した水素エンジン搭載車両などの設計や導入を進める。
ピストンリング大手のTPRは、従来エンジンの水素エンジン化に、TPRが保有するエンジンケース内の高度な技術などを活用。同社がエンジン改造や水素エンジン発電機など事業化の一部を担い、i Laboは水素エンジンの開発に注力できる体制を確立する。
自動車運送業の三芳エキスプレスは、中型重量車の量産モデルを実際に使用し、運用方法をフィードバックするなどして、市場投入を支援する。
同社は、こうした共同研究や連携によって、水素エンジンの技術開発を進めるとともに新事業などにも取り組み、業界全体の脱炭素化をけん引していくとしている。
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