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「ASKUL関東DC」が開所、上尾市と災害協定も

2025年5月23日 (金)

▲「ASKUL関東DC」

拠点・施設アスクルは23日、同社の物流拠点では11番目の新設となる「ASKUL関東DC」(埼玉県上尾市)の開所式を実施した。稼働はことし6月を予定。

ASKUL関西DCに次ぐ規模の賃借面積を持ち、事業所向けEC「ASKUL」と一般消費者向けEC「LOHACO」(ロハコ)の物流を担う。東西2拠点のWDC構想のうち、東日本のマザーセンターとして位置付ける。売れ筋商品からロングテール商品まで最大21万アイテムを在庫、翌日配送を可能にする。

低頻度から高頻度まで効率的な出荷を実現するマテハン自動化設計を採用した。出荷頻度に応じて機能を選定。4・5階に低頻度商品、3階に高頻度から中頻度、2階に高頻度を商品を配した。東日本地域の配送効率向上を目指す。

立地はJR上尾駅から徒歩圏内。圏央道・東北自動車道・首都高の3つのインターチェンジ(IC)にも近接し、関東から東北エリアまでの広域配送に適している。5階建の免震構造で、延床面積10万4951平方メートル、敷地面積4万5922平方メートルの広さを誇る。

▲開所式のテープカットに臨むアスクル社長の吉岡晃氏(左から2番目)

館内には最新の物流設備を導入した。トーヨーカネツ製の自動仕分けAGV(無人搬送車)「Table-sorting system」160台をデジタルピッキングエリアに設置。ギークプラスのGTPソリューション「PopPick」Ver.1.3を444台(28ステーション)導入し、作業効率の向上を図る。愛知機械テクノシステムの6輪台車搬送AGV「Carry Bee Dragon3」12台、プラスオートメーションのフォーク付AMR「LUC-L1500V」1台を導入。このAMR(自律走行搬送システム)は国内初となるエレベーター乗込搬送・他階移動機能を備え、工程間搬送業務の無人化を推進する。

▲自動仕分けAGV「Table-sorting system」

従業員の快適な労働環境を重視し、スポットエアコンを多数設置して温度管理を徹底するほか、従業員への昼食を無償提供する。また、環境に配慮し、使用済みクリアホルダーの再生材を11%配合した折り畳みコンテナを1万1500個導入した。

開所式で挨拶したアスクルの社長兼CEOの吉岡晃氏は「当社、関東・東日本エリアに長年大規模な物流センターを持っていなかったが、日本GLPさんとの縁で最新鋭の施設を開設できた。物流業界は社会を支える重要な産業になったが、社会的なイメージやステータスが低いことが課題だ。この関東DCを拠点に、物流業界のイメージ向上を目指し、情報発信や価値の発信を通じて、若者が憧れる産業にしたい」と述べた。

▲(左から)日本GLP社長の帖佐義之氏、埼玉県上尾市長の畠山稔氏、アスクル社長の吉岡氏は「災害時の物資の供給及び一時保管等に関する協定」を締結した

また、アスクル、日本GLP、上尾市の3者は同日、「災害時の物資の供給及び一時保管等に関する協定」を締結した。協定は市からの要請時、関東DCで備蓄する飲料・食品、日用品や衛生用品などを提供し、物資の一時保管を行う。アスクルは2017年の火災後、防災体制と地域連携を強化してきた。今回の協定を通じ、災害時に地域のライフライン支援へ前進する。

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