米バイオ燃料市場、2033年に971億米ドル規模に

調査・データ調査会社のReport Ocean（レポートオーシャン、東京都中央区）は24日、米国のバイオ燃料市場は2024年に356億ドルと推計され、33年には971億ドルに達するとの予測を公表した。年平均の成長率は11.8％となる。

同社によると、再生可能エネルギーへの需要が高まるなかで、米政府は、バイオ燃料の利用を促進するため、バイオ燃料と従来型燃料の混合を義務付ける再生可能燃料基準（RFS）を設けるなどの政策を進めている。こうした脱炭素化に向けた規制の強化と環境問題への関心の高まりが、市場の拡大を後押ししている。

米国でのバイオ燃料の最大の消費者は運輸業界で、バイオ燃料需要の大部分を占めている。さらに、ディーゼル燃料の代替燃料であるバイオディーゼルの利用拡大が、運輸・貨物業界の需要の拡大の要因となっている。政府や民間企業がバイオ燃料インフラへの投資を増やしていることから、米国のバイオ燃料市場は、引き続き運輸業界を中心に拡大を続けると予想される。

市場が成長するうえでの懸念点は、原料の確保とコストで、トウモロコシや大豆、サトウキビなどの農作物は供給量や価格が変動しやすい。また、政府の規制や補助金の動向も、バイオ燃料の普及に影響を与える。

しかし同社は、こうした懸念はあっても、生産技術の進歩や政府の支援、環境意識の高まりに牽引され、同市場は今後も上昇基調を維持すると予想。より柔軟なバイオ燃料の生産体制が整備されるにつれて、新たな市場や用途にビジネスチャンスが生まれるとしている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

LOGISTICS TODAY編集部
メール：support@logi-today.com