調査・データ米市場調査会社のリポートオーシャンは25日、世界の自動車用バイオ燃料市場は2032年までに841億7000万ドルに成長し、23年の2倍以上の規模になるとの予測を公表した。温室効果ガスの排出量削減と再生可能なエネルギーの利用を求める世界的な流れが市場を後押しする。
同社によると、同市場は著しい成長を続けており、23年の規模は403億6000万円だった。今後32年まで年平均8.51%の成長を続ける。
一般的なバイオ燃料には、サトウキビやトウモロコシなどの作物を原料とするエタノールや、植物油や動物性油脂などを原料とするバイオディーゼルなどがある。各国政府は、気候変動対策とエネルギー安全保障の強化にむけ、バイオ燃料の生産や活用に取り組んでおり、バイオ燃料と従来型燃料の混合を順次義務付けていく政策も進んでいる。こうしたことから、今後、化石燃料の代替燃料としてさらに重要性を増していくとみられる。
ただし、今のところ、バイオ燃料のインフラは十分とはいえず、流通網と貯蔵施設の整備が今後の利用拡大に必要となる。また、セルロース系原料や藻類を原料とするような先進的バイオ燃料の生産は、まだ十分に商業化されていない。
地域別にみると、23年には北米が再生可能燃料基準(RFS)などの規制枠組みに後押しされて市場をリードしているが、今後、アジア太平洋地域が自動車販売の増加や政府による支援政策、多様なバイオ燃料原料によって、32年までに北米を追い抜くとみられる。
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