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ドイツポストDHL、比に災害対策チームを派遣

2013年11月19日 (火)
マクタン・セブ国際空港で支援業務を行うDRTメンバー

支援業務を行うDRTメンバー

話題ドイツポストDHLは18日、台風30号に見舞われ大きな被害を受けたフィリピン中部に災害対策チームの第一陣を派遣した、と発表した。

同チームは救援物資を仕分けする倉庫を設置し、地上での空港ロジスティクスを支援することで、救援物資をできる限り早く、困窮している被災者の元へ運べる体制を整える。

災害対策チームのメンバーは、最も被害の大きかったレイテ島の隣に位置するセブ島のマクタン・セブ国際空港で支援業務を実施。国際社会から空輸・海上輸送された救援物資のロジスティクス管理に当たり、物資を必要としている被災者へ素早く確実に輸送する。

ドイツポストDHLは、2005年に国連人道問題調整事務所(UNOCHA)と協力し、災害発生時に空港を支援することを目的として災害対策チームのグローバルネットワークを構築。ボランティアとして登録された400人以上の特別な訓練を受けた社員から構成され、できる限り被災地の近くに拠点がある事が望ましいため、北米・南米、中東・アフリカ、アジア太平洋地区の3地区にわたっている。

災害対策チームは、空港でのロジスティクス支援を無償で実施し、倉庫保管と在庫管理を行い、目的地への輸送のために支援物資を積み込む。DHLの災害対策チームは設立以来、フィリピンの3か所を含む世界各地の20以上の被災地へ出動し、ロジスティクス支援を行っている。

UNOCHAによると、1000万人以上が被災し、66万人以上が住居を失っている。レイテ州当局は、最も甚大な被害を受けたタクロバン市だけで数百人が亡くなったと報告。この地域では、水、食料、医薬品、避難所、衛生用品・設備が緊急に求められている。

DHLチームは、人道支援パートナーと協力し、徐々に増加傾向にある救援物資に備えてマクタン・セブ国際空港に臨時の専門倉庫を設置。輸送されてくる物資の徹底した在庫管理を行い、最も重要な救援物資からトラックやヘリコプターに素早く積み込む。

道路は遮断されるか破壊されて、小さな島へのアクセスも限られているため、災害対策チームはヘリコプターから投下可能なDHLスピードボールと呼ばれる基本救援物資を入れる特殊なバッグを提供している。現在、フィリピンの空港職員が1日に300個のスピードボールを梱包し、被災地に届けている。

■ドイツポストDHLのフランクアッペルCEOのコメント
「フィリピン、特にレイテ州はまさに壊滅的な状況であり、できるだけ早く被災者に食料と水を届けることが急務だ。当社の災害対策チームは、災害発生後に現地空港で救援活動のロジスティクス支援を実施する訓練を受けており、このたび当社の専門知識とスキルを活かしてフィリピンに貢献したいと考えている。被災直後には、地域空港でのロジスティクスの混乱がボトルネックとなり、被災者の生命維持に欠かせない救援物資の配給が遅れることがよくある。当社のロジスティクスでの専門知識やスキルを救援活動の重要な時期に発揮する事で救援活動に変化をもたらし、輸送されてくるあらゆる物資を迅速かつ整然と取り扱い、支援することができる」