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フレシス(石川)が民事再生法の適用申請

2013年12月2日 (月)

ロジスティクス帝国データバンクによると、石川県白山市の運送会社「フレシス」が11月29日に金沢地裁へ民事再生法の適用を申請した。申請代理人は小堀秀行弁護士(金沢市小将町)ほか。

同社は、1993年8月に設立された一般貨物自動車運送業者。当初は福井県の運送業者が、石川県内での営業強化を目的に設立したが、04年2月に同社の系列を離れた。

アイスクリームやチルド製品などの食品や飲料の運送を主体とし、06年12月期にピークとなる18億8000万円の年収入高を計上。しかし、受注の大半は大手運送会社の下請で利幅が乏しい上、外注比率も高く、原油価格高騰推移の影響から同期以前に欠損を散発していた。また、系列企業との関係の清算時に車両や不動産を購入したことから借入金が膨らみ、大きな負担となっていた。

そのため、運送効率の見直しや商品保管を含めた物流拠点の整備、外注比率の低減などで収益性の改善を図ったが、原油価格の高止まりから改善が進まなかった。加えて、飲料部門の受注減少から08年12月期以降の収入高が漸減したため、チルド製品など食品部門の新規顧客開拓と外注費の削減で凌いでいたが、前期は大口取引先の拠点統合から年収入高が16億6000万円にとどまり、欠損計上となった。

今期に入って新規取引先開拓などから増収が見込まれていたものの、既存借入金の負担が過重の中で燃料費の高止まりや受注増加にともなう外注費の負担から収益面が圧迫され、今回の事態となった。帝国データバンクでは、「負債は約6億5000万円が見込まれる」としている。