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世界のLNG用ISOタンクコンテナ市場成長分析

2025年7月25日 (金)

調査・データ市場調査会社のYHリサ―チ(東京都中央区)は24日、液化天然ガス(LNG)向けの国際標準化機構(ISO)規格タンクコンテナの世界市場は2024年に2億800万ドルとなり、31年には3億1500万ドルにまで成長するとのレポートを公表した。この間の年平均成長率は6.4%になると予測している。

LNGの国際・国内輸送に用いられるISO規格に適合したタンク型コンテナは、マイナス162度程度の極低温で液化したLNGを、高い安全性と効率性で輸送・貯蔵する。断熱構造を備えた二重殻構造で、外装はISOコンテナフレームに準拠し、船舶や鉄道、トラックといった複数の輸送手段に対応する。

従来のパイプラインやLNGキャリア船と比較して、小規模分散型の供給やラストワンマイル配送に適しており、特にインフラが未整備な地域や需要が限定的なエリアへの供給手段として注目を集めている。また、再充填やリユースが可能な点も、経済性と環境性能の両面で期待されている。

近年、石炭や重油に比べて排出ガス中のCO2などが少ないLNGは過渡的エネルギーとして再評価されており、特にアジア諸国を中心に燃料転換が進んでいるほか、LNGを船舶燃料や移動式電源として利用する動きも拡大している。こうした中、国際間の中小規模輸送ルートの開拓が進んでおり、輸送手段としてLNG ISOタンクコンテナの活用が検討されている。

同社は「今後、LNG ISOタンクコンテナは単なる輸送手段を超えて、エネルギーサプライチェーンの一翼としての役割がより期待される。さらに、タンクの製造・再利用・追跡管理といったライフサイクル全体の最適化も進展し、IoTやスマート物流との融合によって、コスト競争力と運用効率の両立が可能になる」と指摘。「こうした流れは、LNG ISOタンクコンテナ市場の持続的成長を強く後押しする」としている。

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