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JA全中・山野会長、「米の価格高騰望んでいない」

2025年6月6日 (金)

産業・一般全国農業協同組合中央会(JA全中)は5日、定例会見を開き、代表理事会長山野徹代表理事会長が備蓄米の流通について発言した。

米市場の現状について説明した後、山野会長は現在の懸念事項を示した。「米を巡っては、価格や備蓄米の流通に関しての関心が、非常に高い状況にある。JAグループとしては、米の価格高騰により、国産米の消費減退、消費者の米離れにつながることを、何より懸念している」と語った。その上で「消費者の皆さまが、安心してお米を購入できる環境を、まずは早急に構築していく必要があると考えている」と付け加えた。

▲「コスト増加分を販売価格へ反映できないと、持続可能な生産が実現できない」との窮状も吐露(出所:JAグループ)

次に、山野会長は備蓄米の流通について言及。「政府備蓄米の受け渡しに参加し、流通の円滑化に全力で協力してきた。これまで落札した備蓄米については、1日でも早く消費者の皆さまにお届けできるよう、現在、輸送の確保や出荷の前倒しなどに取り組んでいる。引き続きスピード感をもって、最大限、努力する」と現在の取り組みを明らかにした。

山野会長はさらに、5月13日の定例記者会見で、近年の米の価格高騰について「決して高いとは思っていない」と発言し、物議を醸したのを受け、「私たち生産者、そしてJAグループは多くの消費者の皆様に、国産のお米をおいしく召し上がっていただきたいと考えている。皆様が購入する販売価格の高騰を望んでいるわけではない」と強調した。

その上で、米農家の窮状も吐露。「一方で、米生産に必要な肥料・燃料などの資材は、この数年間で高騰・高止まりしている。コストの増加分を販売価格へ反映できないと、持続可能な生産は実現できない、との不安の声が全国から届いている。現場の生産者が希望をもって営農に取り組み、持続的に再生産可能な農家所得を確保でき、消費者の皆さまにも納得いただける価格の水準を実現するために、JAグループとして、引き続き、多方面での取り組みを進める」と展望を語った。

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LOGISTICS TODAY編集部
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