調査・データYKK AP(東京都千代田区)は8日、「YKK AP環境報告書2025」を公表し、2013年度比で自社CO2排出量37%削減、水使用量35%削減などの重点テーマで計画を達成したと明らかにした。24年度は第6次中期環境事業計画の最終年度で、同社は今年度から新たな3か年計画の目標達成に向けて取り組みを強化する。
同社では環境事業計画に基づき、気候変動と資源循環、水保全、生物多様性の4分野でカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組みを行っている。
報告書によると気候変動では、住宅モデル家1棟あたりのアルミ窓(複層ガラス)のエネルギー消費量を100として、高断熱窓のエネルギー消費量の差と年度の高断熱窓の販売数を乗じて「CO2削減貢献量」を算出。24年度は20年度比で175%を達成した。また、リサイクルアルミの利用率を高め、物流の効率化や生産性向上に取り組むことで、13年度比でサプライチェーン全体のCO2排出量を19%削減した。
資源循環では、国内製造拠点での廃棄物リサイクル率100%を継続し、工場から排出する廃棄物のゼロエミッションを05年度から20年連続で達成した。再生材活用では、製造過程で生じるアルミ端材を素材として再利用する社内品リサイクル率も既に100%を達成。樹脂の端材についても新規用途を積極的に開発し、社内でのリサイクル率は、24年度末時点で67%まで向上した。
水保全では、工業用水の受け入れ量の見直しや洗浄水の多段利用、配管の更新による漏洩対策などに取り組み13年度比で35%の使用量を削減。国の「水循環企業登録・認証制度」で「水循環ACTIVE企業」に認証された。
生物多様性では、国内外の各拠点で植樹による緑化活動を行うなど、地域のニーズに応じた社会貢献に取り組んだ。
今後の取り組みについては、これまで国内を対象としていた「CO2削減貢献量」について、25年度からは海外の実績も含めて20年度比199%の達成を目指す。また、樹脂端材の社内品リサイクル率は、25年度に100%を達成する。商品への再生材活用も進め、30年度のリサイクルアルミ使用比率100%達成を目指す。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。