サービス・商品日本電気(NEC)は27日、物流倉庫や工場、建設現場など広域の作業エリアで、複数の作業員の行動を事前学習なしで認識し、データ化できるAI(人工知能)技術を開発したと発表した。テキスト入力のみで作業を特定できるのが特徴で、現場全体の最適化に貢献する技術として2026年度の実用化を目指す。
人手不足が深刻化する産業現場では、限られた労働力を有効に活用するため、作業状況の可視化や人員配置の最適化が求められている。従来は作業行動をAIに認識させるには、現場映像を収集・学習させる必要があり、導入に時間と手間がかかっていた。NECの新技術は視覚言語モデル(VLM)を活用し、「棚から荷物を取り出す」「台車を押して運ぶ」といった説明テキストを入力するだけで行動を認識できる。
さらに、複数カメラを跨いで作業員を追跡し、服装や外観に依存せず同一人物を識別することで、作業員ごとの行動データを長時間にわたり統合可能とした。カメラパラメーターを自動推定する仕組みにより、現場導入時の負荷も軽減できるという。
NECはこの技術を活用し、物流や製造、建設などの現場で効率的な人員配置や作業プロセスの改善を実現し、デジタルツインを用いた現場全体の最適化を支援するとしている。
■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。
※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。
LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。