ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

アールイー、排水油泥の燃料化事業が都に採択

2025年8月27日 (水)

認証・表彰アールイー(東京都豊島区)は27日、食品工場や飲食店から発生する「排水油泥」を燃料として再利用する取り組みが、東京都の「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」に採択されたと発表した。従来は産業廃棄物として処理されてきた排水油泥を回収・精製し、船舶や建設機械向けのバイオ燃料に変える都市型エネルギー循環モデルを構築する計画で、廃棄物削減と脱炭素化を同時に進める狙いがある。

同社が取り組むのは、未利用資源である排水油泥を再資源化し、バイオ燃料として活用する都市型エネルギー循環モデルの構築。食品関連施設や飲食店などから日常的に排出される排水油泥は、下水インフラや衛生面への悪影響から、従来は産業廃棄物として処理されていた。アールイーは、これを都市内に存在する再生可能なエネルギー源と捉え、資源循環の仕組みづくりに挑む。

同社は既存の管洗浄や油脂回収業者と連携し、新たなインフラ整備を必要とせずに、油泥の回収から燃料化、供給までを一貫して行う体制を整える。排水油泥から抽出・精製される再生油脂は、脂肪酸メチルエステル(FAME)として、船舶や建設機械、鉄道などの燃料としての活用が期待されている。また、製造過程で発生する副産物である廃グリセリンの再利用についても、洗剤や石けんなどへの活用を検討し、廃棄ゼロを目指す。

事業は5年間の計画で進められ、初年度から排水油泥の特性分析や小規模実証を行い、精製・製品化の可能性を検証する。2028年度以降は量産体制を整備し、航空機向け燃料(SAF)への応用も視野に入れる。都市で発生した廃棄物を都市内でエネルギーに変える「地産地消型」モデルを実現することで、東京をはじめとする大都市の脱炭素化に貢献する狙いだ。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com

LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。

ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。