拠点・施設プロロジス(東京都千代田区)は28日、東京新オフィスにて、スタートアップ企業などを招いた交流イベント「物流ビジネス MeetUP」を初開催した。冒頭で挨拶した山田御酒会長兼CEOは、このイベントスペースについて「社内外の交流のために作った。今日が社外向けイベントの第1弾だ」とその目的を説明。「この交流会が、参加者にとって事業提携や資本提携につながる有意義な場となることを期待する」と述べ、社外パートナーとの連携を強化し、物流業界の課題解決を加速する姿勢を鮮明にした。

▲イベントの様子
同社は、物流施設の開発・運営を中核事業としながら、近年はエネルギー事業やデータセンター開発にも注力する。5年前にはコンサルタント部を設立し、単にスペースを提供する「スペースプロバイダー」から、顧客の課題を解決する「ソリューションプロバイダー」への変革を推進。開発部の本庄哲太氏は「お客様の物流を良くしていく取り組みを一緒にやろう、ということでソリューション事業を進めている」と語る。具体的には、自動化企画などを支援する「コンサルティング」、タイミーとの協業で同社の物流領域のマッチング比率を5割に高めたような「パートナーソリューション」、荷主同士のマッチングを促す「コミュニティ運営」の3つを柱とする。
この変革を加速するため、プロロジスが特に重視するのがスタートアップとの連携だ。つくば市と東京都墨田区押上にインキュベーション施設「inno-base」(イノベース)を開設し、現在計15社が入居。入居企業に対し、プロロジスの顧客網を生かした紹介や、実証実験の場の提供、展示会への出展支援など、事業成長に合わせた多角的なサポートを展開している。山田会長兼CEOは「我々だけでは課題解決はできない。社外の皆さんの知見をお借りし、共同提案のような形でお客様に提案する」と、共創の意義を強調した 。

▲山田御酒会長&CEO
イベントでは、inno-base入居企業やベンチャーキャピタルが事業説明や業界動向について講演した。Octa Robotics(文京区)の前川幸士氏は、ロボットがエレベーターなどと連携できず活動範囲が制限される課題を指摘し、多様なロボットとビル設備を連携させる通信サービス「LCI」を紹介した。LEALIAN(リーリアン、横浜市中区)の佐藤俊氏は、バッテリー交換式EV(電気自動車)とシェア型バッテリーを活用し、物流センターをエネルギーハブ拠点とする「エネルギーシェア型物流施設」構想を提案。災害時のBCP対策にも貢献する可能性を示した。

▲LEALIANの佐藤俊氏
Spiral Innovation Partners(東京都港区)の岡洋氏は、物流業界の投資環境について講演。西濃運輸が累計160億円、ヤマト運輸が200億円規模のCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)ファンドを組成するなど、大手企業によるスタートアップ投資が活発化していると解説した。「物流ドメインでは、今後10社程度のユニコーンが生まれるポテンシャルがある」との見通しを語った。

▲Spiral Innovation Partnersの岡洋氏
当日は120人が参加した。登壇企業各社による未来を見据えた講演に参加者は真剣な表情で聞き入り、続くネットワーキングでは、あちこちで活発な意見交換が行われるなど、会場は大きな盛り上がりを見せた。
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