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EUのICS2全面導入、FIATA・GSFが指針を改訂

2025年9月4日 (木)

国際欧州連合(EU)が導入を進めてきた貨物事前情報システム「ICS2」が、9月1日をもって全輸送モードで運用を完了した。これを受け、国際貨物運送業者協会連合(FIATA)と世界荷主フォーラム(GSF)は3日、荷主・フォワーダー向けに「ICS2制度下のデータ品質と情報交換要件に関するガイダンスノート」を改訂・再発行したと発表した。

ICS2の全面適用により、EU関税域(27加盟国にスイス、ノルウェー、北アイルランドを含む)に入域または通過する貨物は、航空・海上に加え、トラックや鉄道による輸送でも事前申告が義務化された。2021年の航空貨物を皮切りに、24年の海上輸送を経て、5年をかけて全面導入に至った。

今回公表されたガイダンスでは、申告に必要なデータ項目や荷主・フォワーダー双方の対応をチェックリスト形式で整理。ENS(Entry Summary Declaration)の内容には荷主にしかわからない情報も多く、期限内に正確な申告を行うには両者の連携が不可欠とされる。遅延や不備は通関遅れや罰則につながる恐れがあり、EU域外の輸出者にとっても影響は大きい。

GSFのジェームズ・フックハム事務総長は「焦点は技術からデータ品質へ移った。ICS2はEU規制だが、EU域外の荷主にも大きな影響を与える」と述べ、FIATAのステファン・グラバー事務局長も「フォワーダーは荷主とキャリアをつなぐ要であり、ICS2の成功は商流全体の協力にかかっている」と強調した。

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