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「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」レポート

ETCで「滞在時間」確実に可視化、着荷主が関心

2025年9月12日 (金)

イベント東京ビッグサイト(東京都江東区)で10日から開催されている「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」。来たる法改正への対応として、荷待ち・荷役時間の削減に向けたソリューションが数多く出展されるなか、古野電気(兵庫県西宮市)は、ETC技術を活用した車両入退管理サービス「FLOWVIS」(フロービス)を展示し、着荷主を中心とした来場者の注目を集めている。カメラによる車番認証だけでなく、ETC認証を組み合わせることで、天候などに左右されない「確実な」車両識別と滞在時間の可視化を実現するのが最大の強みだ。

「手書き管理ではデータが不正確で、その先の分析ができない。まずは信頼できるデータを取ることが、長時間の荷待ち荷役を改善するための第一歩だ」。同社のブース担当者である木谷吉伸氏は、多くの来場者が抱える課題をこう指摘する。同社のFLOWVISは、高速道路で実用化されているETCの無線技術を用いることで、ナンバープレートの汚れや積雪、夜間といったカメラ認証が苦手とする条件下でも、車両を確実に識別。正確な入退場時刻を記録し、これまで曖昧になりがちだった車両の滞在時間を正確にデータ化する。

▲古野電気の木谷吉伸氏

ブースを訪れるのは、メーカーなど荷主企業の担当者が多く、特に着荷主側からの引き合いが強いという。「荷待ち時間・荷役時間のデータ化以前に、入退場時間をもとにした滞在時間のデータ化ができていない、というお客様がほとんど。まずは現状を正確に把握したいというニーズが非常に高い」と木谷氏は語る。

同社は単にデータを提供するだけでなく、そのデータを基にした改善提案まで視野に入れている。「滞在時間が長い車両に対して時間調整を提案するなど、コンサルティングに近いサポートも提供していきたい」としており、可視化の先にある「分析」、そして「改善」までを一気通貫で支援する構えだ。

来年度から全面施行される改正物効法では、特定荷主に対して荷待ち・荷役時間の削減に向けた計画作成と定期報告が求められる。FLOWVISで得られる正確なデータは、その報告における強力なエビデンスとなる。単なる業務効率化ツールに留まらない、法令遵守の観点からも、その価値はますます高まっていきそうだ。ブース(7-506)では、実際の機器を用いたデモンストレーションで、その精度と操作性を体感できる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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