
(出所:中国石油化工集団)
国際中国石油化工集団(シノペック)は29日、中国・南京で同社が主催した「現代水素エネルギー応用産業チェーンの高品質発展推進会議」で、水素モビリティーの新たな取り組みを発表した。
同会議では異なるモデルの水素燃料物流車両3台が、上海市青浦区のチンウェイ総合エネルギーステーションを出発し、長江沿いに上海、江蘇、安徽、江西、湖北の5省・直轄市を経由。途中、同社の水素ステーション6か所で燃料補給を実施しながら、湖北省宜昌市の芝江サービスエリア南ステーションまで1500キロを走破した。
これまでに同社は北京-天津、成都-重慶、上海-嘉興-寧波、済南-青島、武漢-宜昌の5つの都市間水素回廊を開設しており、今回の走行は東部と西部地域の水素モビリティ統合をさらに進める試み。長江水素回廊を通じて上海・嘉興・寧波と武漢・宜昌の都市間回廊を接続し、成都・重慶回廊へのネットワーク拡張も予定。これにより長江沿いの高速道路で、より多くの水素自動車が安心して走行できる環境を整える。
同社は中国を代表する水素企業として、年間445万トンの水素生産能力を有している。青島製油所では中国初の産業規模海水水素プロジェクトを運営し、中原油田では100キロワットの固体酸化物電解セル(SOEC)のパイロットプラントを運営。内モンゴル自治区オルドス市での年間3万トンの風力・太陽光統合水素プロジェクトでは石炭化学の脱炭素化に必要な水素を供給している。さらに、年間10万トンのウランチャブ風力・太陽光統合水素プロジェクトでは、中国初となる大規模で省をまたぐ長距離純水素パイプラインの構築を進めている。
今後、同社は「水素ハイウェイ」構想を通じ、国有資産監督管理委員会(SASAC)と連携。全国の水素回廊を活用した高速道路沿いの燃料補給ネットワークの構築により、水素経済の活性化と持続可能なビジネスモデルの開発を目指す。
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