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川重など3社、水素燃料船エンジンの陸上運転に成功

2025年10月20日 (月)

荷主新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は20日、川崎重工業、ヤンマーパワーソリューション(兵庫県尼崎市)、ジャパンエンジンコーポレーションの3社が共同で開発を進めている「舶用水素エンジンおよび水素燃料供給システム」(MHFS)の陸上実証運転に世界で初めて成功したと発表した。NEDOのグリーンイノベーション基金事業「次世代船舶の開発」の一環として実施された。

実証はジャパンエンジンの本社工場(相生市)に新設された液化水素燃料供給設備で行われた。同設備は、液化水素を貯蔵・ガス化し、高圧または低圧で水素燃料を各社の試験用エンジンに供給する仕組みを持つ。これにより、2ストローク主機関、4ストローク補機関、電気推進船用の主発電機関など、さまざまな船種・用途に対応する評価が可能となる。

▲液化水素燃料供給設備外観(出所:川崎重工業)

今回、川崎重工とヤンマーパワーソリューションが開発した中速4ストロークエンジンでは、水素燃焼による所定出力での安定運転を確認。水素とディーゼルを切り替える2元燃料仕様で、冗長性を確保しながら温室効果ガス(GHG)排出を大幅に削減できるという。ジャパンエンジンが開発中の低速2ストロークエンジンも、2026年春の運転開始を目指して進ちょくしている。

3社は今後、陸上試験で得たデータを基に船社や造船所と連携し、実船実証へと展開。水素燃料船の普及と2050年のカーボンニュートラル実現に向け、国産技術による舶用脱炭素エンジンの社会実装を目指す。

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