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LIFULL、ドローンでインスタントハウス空輸に成功

2025年10月22日 (水)

調査・データLIFULL ArchiTech(ライフルアーキテック、東京都千代田区)は22日、重量運搬用ドローンを用いたインスタントハウスの空輸実証実験に成功したと発表した。9月26日にODC(オードック、富山県滑川市)と共同で実施し、居住空間を完成品のまま空輸・設置することに成功した。インスタントハウスをドローンで運搬した事例は国内初となる。

インスタントハウスは、テントシートを膨らませ断熱材を吹き付ける方式で3-4時間で設置可能な簡易住居。高い断熱・遮音性能に加え、耐震性・耐風性を備えることから、トルコ・シリア大地震や能登半島地震などの被災地で活用されてきた。ただし従来は施工用トラックでの輸送が前提であり、道路寸断で孤立した集落や山間地域への支援が困難だった。

▲実証実験の様子(出所:LIFULL ArchiTech)

今回の実験では、80キロの積載上限に収める軽量化と、吊り上げ時の荷崩れ防止を両立。現地で部材を組み立てる必要がなく、届いたその場で使用可能となる。富山県南砺市での防災訓練ではデモ飛行も実施され、孤立地域への迅速な居住空間提供を想定した運用が公開された。

LIFULL ArchiTechはこれまで、海上でのけん引輸送や分割型による陸送モデルも実証しており、空・海・陸を組み合わせた輸送手段の整備を進めている。空輸が実用化すれば、災害支援に加えて離島や山小屋への供給、観光地での一時利用など、多用途での展開が想定される。物流と建築を組み合わせた新しい支援モデルが、孤立地域支援やサプライチェーンの強靭化に寄与するとみられる。

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