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物流変える可能性も示唆、KDDIの最新技術集結

2025年10月30日 (木)

荷主KDDIは28日、同社グループ最大級のビジネスイベントである「KDDI SUMMIT 2025」を開催。ネットワーク・衛生通信技術活用の最新同行はもちろん、AI(人工知能)、セキュリティー、脱炭素、ドローンなど、多様な領域でのデモンストレーションや講演など、同社の最新技術を2日間にわたって紹介した。

会場入り口となる東京都港区のJR・高輪ゲートウェイ駅前では、高速大容量通信に適した「ミリ波」活用体験や自動運転バス車両などを屋外展示。屋内の展示会場では、ローソンとの連携で展開しているAIやロボティクスによる店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)が紹介され、なかでも、コンビニエンスストア店内の欠品検知・自動品出しを実現するロボット2機種が注目を集めた。

このロボットは、コンビニ店舗を巡回して商品陳列状況を画像解析。必要に応じて売場の菓子類やインスタント食品の自動品出しを実施するもの。11月8日からKDDI本社内のローソン店舗で行われるこの実証では、2指グリッパーモデルのロボットと、より人の動きに近い5指ハンドモデルでの作業が検証され、会場では5指ハンドモデルの繊細な「指づかい」も実演された。

▲「欠品検知・自動品出し」実証に使用されるロボット2種。(左)5指モデル(右)2指モデル

店舗DXの展示では、店舗従業員の作業状況を可視化するとともに、作業者の業務負荷削減にも貢献するAIグラスも関心を集めた。このAIグラスは、カメラやマイク、スピーカーなどを備えたメガネ型デバイスで、作業手順の指示、作業者からの質問に回答するといった機能も備える。ローソン店舗内での調理を伴う作業に関しては、その手順の正確な指導も課題となっているが、このAIグラスはこうした新人への指導・教育にかかる負荷を低減する。また新人作業者にとってはハンズフリーでマニュアル確認ができ、AIグラスの指示に従って作業手順を学ぶことができる。外国語の翻訳機能も備えるなど、店頭でのインバウンド需要にも対応する機能は、人手不足によるスポットワーク人材、外国人材活用などへの対応が求められる倉庫内作業などの物流業務への応用も期待できる技術だ。

▲AIグラスによる調理作業支援をデモ実演

そのほか物流に関わる展示では、KDDIと椿本チエインの合弁会社であるNexa Ware(ネクサウェア、東京都千代田区)が、中小事業者のスモールスタートにも対応するAGV(無人搬送車)を活用したピッキング、仕分け効率化サービスを紹介。そのほか倉庫内データ分析に基づく作業工程の最適化ソリューションなど、施設運用効率化のトータルな後押しを提案する。

また、社会実装に向けて検証が進められる自動運転トラックの運行管理サービスについても展示。同社の通信技術を基盤に、自動運転トラックの運行状況を一元管理する体制を、27年の運行実現に向けて整えていることが紹介された。会場では自動運行の異常検知時にも即座に対応するためのKDDI監視センターの管理画面イメージを公開。現在は、どんな通信環境でも、最適な通信手段に素早く切り替え、独自の配信制御方式でシームレスに“つながり続ける通信”技術の精度向上に取り組んでいることなどが解説された。

▲自動運転トラック運行監視センターの管理画面イメージ

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