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グリコ×卸の段積みチルド共同配送に経産大臣表彰

2025年12月8日 (月)

認証・表彰経済産業省は8日、荷主と物流事業者の連携による優良取り組みを表彰する2025年度「物流パートナーシップ優良事業者表彰」の受賞案件を公表し、最優秀となる経済産業大臣表彰に「メーカーと卸売業のコラボレーションと段積みマテハンを活用したチルド配送効率化」(江崎グリコ、サンライズジャパンホールディングス、サンライズグランドフーズ、エージーエス、鴻池運輸、岐阜プラスチック工業)が選ばれた。

対象は、江崎グリコの岐阜工場・厚木デポから静岡県内の小売向けに行っていたチルド日配物流。受注締めや完納時刻が厳しいなか、従来は直送トラックが多発し、コンテナは平置き主体で上部空間がムダになるなど、低積載・長距離運行によるCO2排出増とドライバー負荷の高まりが課題だった。

今回のスキームでは、卸のサンライズグランドフーズの拠点をハブに位置付け、グリコ向け納品と同時に、同社の物流網を使って他の得意先30件分の荷物を共同配送する形へ再編した。岐阜プラスチック工業の段積みカーゴ「リスモーダルカーゴLライト」を大小2種類導入し、得意先単位の「パケット型」でピッキングした商品をカーゴごと輸送。これにより、デポ到着後のピッキング作業を不要とし、得意先単位の管理を維持したままトレーサビリティーも確保できる。

その結果、直送トラックは1日6台から2台へと削減され、年間では1460台(66%)の減少を実現。CO2排出量は年間284トン(32%減)、労働時間は1万3140時間(60%減)削減したという。積載率もグリコで44%から54%、サンライズ側で53%から70%へ向上し、メーカーと卸が物量と設備を持ち寄ることで、制約の大きいチルド日配領域でも「シェアリング型効率化」が成立することを示した。

このほか部門賞では、セブン‐イレブン・ジャパンと物流協同組合による納品便の集約や曜日別時間変更、GX(グリーントランスフォーメーション)対応の取り組みが「物流DX・標準化表彰」を受賞。ロート製薬ら3社と東陽倉庫による「リレー型コネクト共同輸送」が「物流構造改革表彰」に選定された。強靱・持続可能表彰には、イオン北海道と栗林商船によるRORO船活用の地方店舗配送モーダルシフト、グリーン物流パートナーシップ会議特別賞には、パナソニックグループと日本通運・JR貨物によるテクノビーム輸送の鉄道シフトが選ばれている。

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