調査・データEC(電子商取引)事業者などの物流代行サービス「ジャパロジ」を手がけるアールジャパン(名古屋市⻄区)は23日、ECの利用者は、配送スピードやトラブル対応よりも、送料や送料無料条件といった「金銭的・心理的な負担」の軽減を求めているとする調査結果を公表した。
同社は、EC利用者の物流・配送サービスの満足度、今後の改善要望などを把握するため、今月10日にインターネットを通じてアンケートを実施。20歳から59歳までの男女150人から回答を得た。
調査結果によると、Amazonや楽天などECモールを利用している106人に利用している物流・配送サービスに満足しているかどうかを尋ねたところ、最も多かったのは「やや満足している」の47.5%で、「非常に満足している」が19.2%となった。一方、「やや不満を感じている」は6.7%、「非常に不満を感じている」は4.1%にとどまった。
商品ページやカート画面の「配送に関する情報」で、特に重視している点については、「送料が無料になる条件」が最も多く、58.3%で6割近くを占めた。次いで多かったのは「基本の送料金額」の37.5%で、送料無料条件とあわせて送料を事前に把握したいという意識が強く、配送コストを重視する人が多いことがわかった。
「最短お届け日・お届け予定日、時間帯指定の可否」を重視する人も24.2%おり、手元に届くまでのスピードや受け取りのしやすさも一定の関心を集めている。「置き配・宅配ボックス受け取りなど、受け取り方法の選択肢」は13.3%、「地域・時間帯・配送方法による追加送料の有無・金額」と「利用する配送業者や、荷物追跡サービスの有無」はいずれも8.3%だった。
物流・配送サービスについて「今後さらに良くしてほしいと感じる点」では、「送料が無料になる購入金額の条件を緩和してほしい」が31.7%で最も多かった。「1回あたりの基本送料の水準を下げてほしい」も18.3%、「再配達や時間指定を含めた、受け取りのしやすさを改善してほしい」は13.3%で、送料の負担軽減に加え、生活スタイルに合わせて柔軟に受け取れる仕組みを求める声が一定数あることが分かった。
一方で、「特に困っている点・改善してほしい点はない」との回答も27.5%だった。
同社は「目新しい機能や極端なスピードよりも、分かりやすさや納得感を重視する傾向がうかがえる。送料や配送条件をどれだけ明確に提示できるか、利用者が無理なく理解し、判断できる形になっているかが、購買体験全体の印象を左右している」としている。
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