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編集部が見た最新物流ニュース雑感(1/16-22)

2026年1月23日 (金)

ロジスティクス本誌編集部の記者たちが、最近(1月16-22日)注目した物流ニュースを取り上げ、その背景や今後の影響について座談会形式で語り合いました。記事本文だけでは伝えきれない現場の空気感や取材の視点を、読者と共有するのが狙いです。

26年注目ワード、7割超が「チャイナリスク」/帝国データ調査

帝国データバンクの調査によると、2026年の景気に影響を与える注目ワードとして、企業の74.8%が「チャイナリスク」を挙げた。米中情勢の不安定化や中国国内の景気減退に加え、トランプ関税などの不透明な国際情勢がサプライチェーンの混乱を招くとの懸念が広がっている。これに伴い、日本と欧州間では中国を経由しない中央アジア経由の輸送ルート構築や、共通の課題を持つ地域同士での連携強化に向けた議論が加速している。

記者B「帝国データバンクの調査で、4分の3近い企業が『チャイナリスク』を挙げているのは象徴的だね。西欧の関係者と打ち合わせをした際も、欧州側でも非常に強い危機感を持っていたよ」

記者A「欧州の戦略にも変化が出ているのかな?」

記者B「西欧では、単なる技術力でのリードだけでなく、要素技術を組み合わせて戦う『インテグレーター』(統合)への転換が一部で議論されている。また、ロシアや中国を通らない中央アジア経由のシルクロード構想を日本と共に進めているけれど、『中国のインフラに依存しすぎると、将来的に梯子を外されるのではないか』という警戒感も聞かれたよ」

記者C「日欧の連携は物流現場でも具体化している。山九がオランダ現法を閉鎖する一方で、SBSがオランダの3PLを完全子会社化するなど、動きは対照的だけれど、価値観の近い日欧間で安定したネットワークを築こうとする方向性は共通しているね」

記者A「政治的な安定がサプライチェーンの持続性に直結する以上、日欧の結びつきは2026年の大きな焦点になりそうだ」

ローソン、冷凍おにぎり販売を47都道府県に拡大

ローソンは20日、冷凍おにぎりの販売を全国47都道府県へ拡大した。冷凍化によって商品の賞味期限が大幅に延長されることで、店舗でのフードロス削減に加え、配送リードタイムの緩和による輸配送負荷の軽減を実現している。同社では配送回数の削減も進めており、物流2024年問題への有力な解決策の一つとして注目されている。

記者C「ローソンの冷凍おにぎりが全国展開されたけれど、これは単なる新商品という以上に、リードタイムを長く取れるという物流へのインパクトが大きい。ちなみに配送回数は以前の1日3回から2回に削減されているんだ」

記者A「かつては1日7-8便も走っていた時代があったことを考えると、驚異的な効率化だね」

記者B「冷凍技術の向上で味が落ちなくなったことが大きい。大手物流企業でもコールドチェーン、特に冷蔵から冷凍への移行技術を持つ企業のM&Aへの関心も高まっており、業界全体で冷凍シフトへの志向が強まっているのを感じるよ」

記者A「今後はプライベートブランドだけでなく、ナショナルブランド(NB)商品の共同配送も議論すべき時期かもしれない。コカ・コーラやカップ麺のように、どこのコンビニでも売っている共通の商品は、メーカーや卸の垣根を越えてエリア単位でまとめて運ぶ『フィジカルインターネット』の発想が不可欠だ」

記者C「店舗側も揚げ物など店内で調理するものが増えてで忙しくなっているから、荷受け回数が減ることは現場の負担軽減にも直結するしね」

ヤマトは収穫フェーズへ、櫻井氏「稼ぐ力を経営に」

ヤマトホールディングスは22日、4月1日付でヤマト運輸の櫻井敏之常務執行役員が新社長に就任する人事を発表した。長尾裕社長は、これまでの構造改革を具体的な企業価値向上へと結びつける「収穫のフェーズ」への転換を強調し、櫻井氏の実行力とリーダーシップに期待を寄せた。櫻井新社長は、適正なプライシング戦略の徹底による収益性改善や、成長領域への大胆な経営資源投入を掲げ、「聖域なき軌道修正」を行う覚悟を表明した。また、人的資本経営を軸とした「全員経営」による価値創造企業への進化を目指す方針を示している。

記者A「ヤマトの新社長に51歳の櫻井さんが就くけれど、これはかなりの若返りだね。長尾さんが社長に就任して以降、業績悪化が続いていたこともあり、市場や社内からの刷新を求める声が強かったようだ」

記者C「櫻井さんはグローバル物流やEC(電子商取引)といった分野を歩んできた方で、ヤマト運輸の阿波社長とも良い関係性を築いていると聞く。会見でも非常ににこやかな権限移譲という印象だったよ」

記者B「ただ、営業利益率が0.8%まで落ち込んでいる現状は深刻。佐川急便が5%台を維持しているのと比べても差は歴然としている」

記者A「最大の壁はAmazon案件だろう。これまでは『止められない案件』として現場の疲弊を招いてきた側面がある。真の改革者になれるのか、業界中が注視しているよ」

記者C「質疑応答の詳細を見ても、課題への自覚は強いように感じた。若い経営陣による新しいヤマトの方向性を、今後の取材で明らかにしていきたいね」

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