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ニッコン新中計、M&Aと海外拡大で売上3500億円へ

2026年3月6日 (金)

財務・人事ニッコンホールディングス(HD)は6日、2026年度から28年度までを対象とする3か年の「第14次中期経営計画」を公表した。29年3月期の連結業績目標として、売上高3500億円、営業利益330億円、営業利益率9.4%、ROE10.0%を掲げた。26年3月期予想に対し、売上高は30.1%増、営業利益は39.2%増を見込む。既存事業の伸長に加え、M&Aや海外事業の拡大を通じて収益基盤を引き上げる構えだ。

成長戦略の柱は4つ。第1は、半導体、産業用機械、航空宇宙・防衛、医療機器、情報通信、電力といった成長産業の顧客開拓。第2は、輸配送、保管、流通加工、通関などグループ機能を組み合わせたクロスセルの拡大。第3は、海外市場でのサービス領域拡大と利益成長で、米国やインドを重点地域に据える。第4は、物流戦略パートナー化の推進で、物流データの蓄積や可視化を通じて、顧客のサプライチェーン全体を支援する方向を明確にした。

数値計画では、29年3月期の売上高3500億円のうち300億円をM&Aなどによる上積み分として織り込んだ。3年間のキャッシュアロケーションでは、営業キャッシュフロー1170億円に加え、不動産流動化250億円以上、政策保有株式の縮減30-50億円、有利子負債250億円を原資に、総額990億円を投資に振り向ける。内訳はM&A390億円、成長投資450億円、更新投資150億円。株主還元は730億円を見込み、自己株式取得350億円、配当380億円を計画する。27年3月期からはDOEを4%から6%へ引き上げる方針も示した。

一方で、前中計の総括は必ずしも楽観的ではない。売上高は26年3月期計画2800億円に対し予想2690億円、営業利益は280億円計画に対し237億円予想と未達見込みとなった。米国の通商政策や半導体不足による生産停滞、M&Aに伴う一過性費用が響いた。循環事業や3温度帯事業も、事業環境や推進体制の面で当初想定に届かなかったとしている。今回の新中計は、こうした反省を踏まえつつ、成長分野への集中と資本効率改善を同時に進める内容となる。

資本効率の改善も計画の大きなテーマだ。ROE(自己資本利益率)10%達成に向け、不動産流動化や政策保有株式の縮減を進める。賃貸用不動産4物件を今中計期間中に売却し、250億円の流動化を見込む。事業用不動産についても、ROICやWACCを基準に保有継続か流動化かを判断する。政策保有株式は、2026年3月期の237億円から縮減を進め、得た資金を成長投資と株主還元に回す考えだ。投資判断についても「ROIC>WACC」を明文化し、M&Aを含む大型案件の事後検証ルールを導入する。

ESG面では、CO2排出量(スコープ1+2)を26年3月期見込み17万1303トンから、29年3月期に16万1591トンへ削減する目標を設定した。30年度には基準年比30.0%減、50年度には実質ゼロを目指す。女性活躍の数値目標も示し、女性従業員比率を19.3%から23.1%へ、女性役職者比率を11.7%から15.8%へ、女性管理職比率を4.3%から10.7%へ引き上げる。対象は国内連結会社。人的資本では、高度専門人材の採用強化や次世代経営者育成、グループ内での適所適材配置などを進める。

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LOGISTICS TODAY編集部
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