調査・データグローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(東京都千代田区)は1日、「物流施設市況レポート 2025年下半期」を発表した。荷動きに回復の兆しが見られる一方、ホルムズ海峡情勢による燃料コスト上昇リスクが物流・サプライチェーン全体の先行きに影を落としている。
25年12月時点の貨物輸送量は輸送トン数ベースで前年同月比4.1%増となった。ただし輸送トンキロは同9.2%減少しており、1運航あたりの平均輸送距離の短縮が示唆される。NX総合研究所の荷動き指数は同年第4四半期にマイナス4(前期比10ポイント改善)を記録したが、26年第1四半期の見通しはマイナス6と2ポイント低下する予想だ。
燃料コスト面では、26年4月1日から軽油引取税の旧暫定税率(17.1円/リットル)が廃止され、物流企業の直接的な燃料コスト負担軽減が期待されていた。しかし同年3月からのホルムズ海峡の通航障害が顕在化。日本の原油輸入の中東依存度は90%を超えており、輸送コスト急騰とサプライチェーンの停滞という複合的なリスクが浮上している。日本の原油備蓄は国家・民間合わせてIEA(国際エネルギー機関)基準で214日分存在するが、軽油への精製ラグやパニック的な仮需が物流機能に早期から影響を及ぼす恐れがあるとしている。政府は3月中旬、燃料油の価格高騰を抑制する「緊急的激変緩和措置」を再発動した。
在庫戦略についてはサプライチェーン寸断リスクを背景に、荷主企業(製造業・小売業)がJIT(ジャスト・イン・タイム)からJIC(ジャスト・イン・ケース=安全在庫確保)へ中長期的に転換する可能性を指摘。追加の倉庫床面積(拡張需要)が生じる一方、首都圏の新規供給は前年比38%減、今後12か月の新規供給も過去5年平均比6.6%減の見込みで、需給ひっ迫から既存物件の空室率低下と賃料上昇圧力が作用する可能性があるとしている。
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