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渋沢倉庫、名鉄ワールドトランスポートを子会社化

2026年5月11日 (月)

M&A渋沢倉庫は11日、名古屋鉄道から名鉄ワールドトランスポート(東京都千代田区)の全株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡実行日は5月29日。同日付で同社は「渋沢ワールドトランスポート」に商号変更し、海外現地法人3社も名称を変更する予定だ。渋沢ワールドトランスポートの新社長には、渋沢倉庫執行役員で国際営業部長の吉田崇氏が就く。

名鉄ワールドトランスポートは2022年4月、名鉄観光サービスの国際貨物部門を分社化して設立された。通関業、利用運送事業、輸出入貿易事務代行、倉庫業などを手がけ、2025年3月期の売上高は58億4100万円だった。一方、同期間の営業損益は5億6400万円の赤字、最終損益は16億2600万円の赤字で、純資産は19億5000万円の債務超過となっている。

渋沢倉庫は、2030年度に売上高1000億円を目指す長期事業計画「Shibusawa 2030 ビジョン」で、国際物流事業の成長を最優先課題に位置付けている。今回の取得により、名鉄ワールドトランスポートが持つ航空・海上フォワーディングの専門性や顧客基盤を、自社の国内外物流施設、輸配送網と組み合わせる。調達から保管、輸配送、国際輸送までをつなぐ一貫物流サービスの拡充を図る。

特に北米とアジアのネットワーク強化を見込む。名鉄ワールドトランスポートが持つ北米現地法人を取り込むことで、北米事業の拡大や既存顧客へのクロスセルを進める。アジアの海外現地法人2社についても、渋沢倉庫の既存海外子会社と連携させ、オペレーション効率化や市場対応力の向上を狙う。

一方、売却する名古屋鉄道側は、名鉄ワールドトランスポートについて収支構造転換と安定収益基盤の確立に至っていなかったと説明。グループ全体の経営資源配分を見直すなか、総合物流企業である渋沢倉庫の経営基盤や物流ネットワークと統合することが、同社の持続的成長につながると判断した。

渋沢倉庫は取得後、債務の株式化(DES)を実行し、同社を実質的な無借金経営へ移行させる方針。債務超過状態の早期解消を進めたうえで、買収後の統合プロセスを急ぎ、国際物流事業の収益貢献を目指す。

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